2023/09/21
ニューノーマルな暮らしへの備え
コロナ禍の3年半を経て、多くの方の生活スタイルは変わりました。
その最たるものが働き方ではないでしょうか?
テレワーク、リモートワーク、言い方はいろいろですが、会社ではなくても仕事ができる、ドラスティックな時代の変容に、誰もが多かれ少なかれ暮らし方の変化を求められたと思います。
そんなこんなで、あなたやあなたのご家族の会社でも、突然のテレワーク導入の決定に、ご自宅での環境整備を慌ただしく進めた方もいらっしゃると思います。
ご自宅に書斎やパソコン作業などの仕事をするための場所やデスクがなく、ダイニングやリビングなどの家族共用のスペースで仕事をせざるを得ないなんてことも。
食事やくつろぐためのテーブルとデスクワーク用のデスクは「ちょうどいい高さ」も実は違います。
そんなわけで「疲れる、首や肩がこる、腰が痛い」なんてことも起こります。
今後もニューノーマルな生活様式として、在宅で仕事ができるという環境を整えていくことが求められていくと思われます。
ならば、作業の場として欠かせないデスクもこだわって選びたいですよね。
「ちょうどいい」がわかる3つのポイント
さて、わたしたちcozy.でもデスクのご用意がございます。
「書斎デスク/学習デスク」とplain seriesの「サイドデスク」。
在宅でのお仕事をする方以外にも、ご自宅での作業用のデスクを探されている方もいらっしゃるでしょう。
お子様のご入学を控えて、学習デスクを探されているお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんもいらっしゃるでしょう。
家具のなかでも、実際にそこに座って作業をする場所を提供するデスクや椅子は、見た目だけでは選びにくいものです。
実際にデスクを選ぶ際に、なにをどのように考えていけばうまくいきそうか、順番に考えていきましょう。
デスク選びのポイントは大きく分けて
①サイズ/デスクの幅、奥行、高さといった作業スペース
②機能/安定性や拡張性、作業をする天板の形状や耐荷重など
③デザイン/天板の素材、脚の素材や形、デスクの構造など
必要なサイズで、欲しい機能を満たしていて、見た目が好きでお家の雰囲気に合うかどうか、ということです。
▶ いちばん最初にデスクのレイアウトを決めましょう
先の3つのポイントを絞るために必要な作業があります。
まずはレイアウトを考えるところから始めます。
ここでいうレイアウトとは「家のどこにデスクを置くのか」ということと「デスク自体のレイアウトをどうするか」の2つの意味があります。
「どこに」は物理的にここしか置けないという方も、もちろんいらっしゃると思います。
ただ、仕事以外のストレス軽減のために、暮らしの動線の邪魔をしないことも大切です。
また、家の中のどこで、あるいは同じ部屋でも壁に向かって仕事をするのか、窓辺で仕事をするのか。
日差しや目に入る景色、空気の流れや家の内外からの物音、開放感や閉塞感といった心理的な要素。
そんなさまざまで、気分も仕事のパフォーマンスも変わると思います。
「デスクの配置」はI型、L型、コの字型などの選択肢があります。
一般的には長方形のI型レイアウトが多いと思いますが、どんな作業をするのかによって、複数のデスクを組み合わせてのレイアウトも検討できます。
▶ ①-1 あなたに適正なデスクの幅と奥行を決める
デスクのレイアウトがざっくり決まれば、スケールやメジャーを使って、設置可能な場所の最大値を測ってみましょう。
この範囲までならデスク用のスペースに使えるよ、というところです。
その次は「どんな作業をするか」を具体的にイメージしましょう。
・ノートパソコン1台あれば、すべて事足りるひと
・パソコンだけではなく、書類や図面を広げながら作業するひと
・デスクトップ型を使っていて、外付けHDやプリンターなんかもガンガン使うひと
・モニターを複数台設置して、あれこれ作業が必要なひと
あなたはどのスタイルでしょうか?
デスクの上に置きたいもの、必要なツール、起こりうる作業を拾い出していくことで、必要最低限の作業スペースがわかります。
特に奥行は使うパソコンのサイズで決めると間違いありません。
最近のデスクのスタンダードな奥行は600~700mm(60~70cm)。
パソコンを置いても天板上にはゆとりがあり、書類関係のお仕事もしやすいです。
デスク幅はノートパソコンのみの使用であれば、作業範囲も小さいので600mm~1000mm(60cm~1m)あれば十分です。
外部モニターを設置したい場合や、書類仕事もしなくちゃいけないと思えば、1000mmでは少し不十分。
スタンダードなデスク幅は1200mm(120cm)。
デスクトップ型のパソコンにプリンターをつないで、さらにちょっとした書類仕事もできる大きさです。
とはいえ、実際にテレワークを始めてみてわかることもあるかもしれません。
たとえばウェブでのzoomミーティングの機会が多いひとや、チャットで頻繁にやり取りをするひとは、実際の作業はノートパソコン1台で済んでも、外付けディスプレイがあった方が圧倒的に作業効率がよかったりします。
あとから出てくるそんなアレコレに対応できる余裕を持たせるかどうかも、検討すべきかもしれません。
この作業で、使えるスペースにどんなサイズのデスクをどう配置するのが、もっとも作業効率がいいかが、かなり鮮明にみえてくると思います。
▶ ①-2 あなたに合ったデスクの高さを考える
平面的なサイズが決まれば、だいたいOKですが、1日の長い時間をそこで過ごすのであれば、高さも大切な要素になります。
身長や体格といったあなたの身体と、使う椅子と、デスクのバランスで、最適な高さは変わってきます。
椅子は浅く掛けて足裏が安定して床に付き、膝がだいたい90度になるもの。
そこに腰掛けて、上腕を垂直に下ろした時、なんていうと難しいですね。
デスクに手を置いた際に、肘が90度に保てる高さが一般的に快適と言われます。
ただしキーボード操作が多い場合は、もう少し低めのほうが楽かもしれません。
一般的にワークデスクの高さは700~740mmがよいとされています。
身長からデスクや椅子の適正な高さを割り出す方程式1のようなものはありますが、身体的個人差以外にも座りグセなどもあり、数値では測れない心地よさも人それぞれ。
数字を目安にしつつ、実際に座る椅子で確認してみましょう。
無理な姿勢が続けば、肩こりや腰痛、足のむくみなどの不調も出てきます。
間に合せではなく、あなたに合ったものを選んでください。
またテレワークは運動不足が気になるという方は、立ったまま作業ができる昇降式デスクという選択肢もあるかと思います。
立ちながらの作業には集中力や腰への負担軽減など様々な面でメリットがありますが、脚が金属製で非常に重くてゴツいものが多いです。
また自動式になると価格もかなり高価になります。
実はわたしの会社のデスクは昇降式ですが、張り切って立ち仕事をしたのは最初の頃だけ。
今は、ほぼ座っています。あぁー。
昇降式を選ぶ選ばないに関わらず、健康のためにも30分おきに立ち上がり、トイレに行ったり、お茶を飲んだり、リフレッシュタイムを挟むのがおすすめです。
▶ ①-3 ちいさな子どものデスクを選ぶ時
ここでちょっと例外が発生します。
小学校入学前のお子さんが、入学準備として学習デスクを購入する場合です。
一般的には、身長120cmまでの子供椅子の座面高は、身長の約25%の高さを目安とし、机の高さは、身長の約44%を基準にします。
しかし、子どもが小学校6年間で伸びる身長は、男女とも平均で約30cmにもなります。
入学時に合わせて購入したデスクを、卒業まで、そして中学校、高校と使っていくのは難しい。
もちろん高さを変えられる学習デスクというのも販売されています。
ただし、それらの多くはいかにも小学生らしく、大きくなって使うには少し抵抗のあるものもあります。
わたしたちの提案は、デスクは大人とおなじデザインのものを選び、STOKKEのように高さ調整の可能な椅子を用意して使うこと、です。
正しい姿勢を保ったり、集中力を切らさないためには、同じく足裏が床面にきちんと付くことが大切なので、足を乗せられる板があるものがおすすめです。
身長の伸びに合わせて、膝の角度を見ながら、適宜椅子の高さ調整をしてあげてください。
▶ ② 機能はあとで拡張もできるので、基本性能だけ大切に
機能を言い出したらきりがないというのもありますし、実際に使いはじめてアレもあったらよかったとか、反対にコレは必要なかったという機能も出てくると思います。
なので、まずは大切な基本性能だけ、しっかり確認しておきたいと思います。
まずは安定性の高いものを。
タイピングをするたびにカタカタ、プリンターを起動させればガタガタ。
そんなふうにデスクが不安定だと、作業に集中できません。
可動式がいいか、固定式がいいかというのもありますが、移動が必要とされる頻度が高くなければ、安定性で劣るキャスター付きはおすすめしません。
あとは、後で収納や作業スペースの拡大などが必要になった時、拡張しやすいシンプルなもの、他の家具と合わせることになっても合わせやすそうなものを選んでおくのも一案です。
▶ ③ デザインはモチベーション向上のためにも意外と重要
サイズや機能と同様に、デザインはやっぱり大事だと思います。
ご自宅の雰囲気に合わせることができれば、作業スペースだけ悪目立ちしません。
テレワークはひとに見られることが少ない分、自身でモチベーションを保つことが重要で、そんなことでと思われるかもしれませんが、デザインが合わない、気に入らないというのは、やる気を損なうのに十分すぎるパワーがあります。
あえてワークスペース感を出すために、まわりとは異素材でいくのもありかもしれませんが、できるだけお部屋のインテリアに合う、好きなものを。が、おすすめです。
セミオーダーやフルオーダーで究極の1台も
考えること、決めることがたくさんありそうですが、あまり難しく考えず、ただ適当にならない程度には検討してみてください。
市販のデスクでよいものがなければ、わたしたちの出番です。
デスク単体だけでなく、壁固定のカウンタータイプのデスクや収納と一体型のデスクなどなら、それは街の普通の家具屋さんではなく、わたしたちの得意分野です。
サイズも機能も思いのままに完全フルオーダーはもちろん、もう少し手軽にオリジナル商品のサイズ変更や樹種変更も承りますので、お気軽にご相談くださいね。
あなただけの1台に出会えますように。
■注釈
- 椅子と机の適切な高さを求める計算式
JOIFA(日本オフィス家具協会)のホームページによると、適切な座面、デスクの高さは下記の計算で割り出せます。
◯ 椅子(座面)の高さ=「身長×1/4」
◯ 机の高さ=「座面高+差尺」
◯ 差尺=「身長×1/6」
身長170cmの方を例にして計算してみましょう。
座面の高さの目安は「身長×1/4」が適切とされています。
つまり椅子の座面高は42cmほどが適切となります。
またデスク高さの目安は「座面高+差尺」で求められます。
差尺とは「椅子の座面」から「机の天板の高さ」までを指し「身長×1/6」で計算できます。
身長170cmであれば、28cmほどが適切な差尺ということになります。
適切な座面高は42cmのため、42+28で70cmが適切なデスクの高さとなります。
身長170cmの方の場合、座面高42cmの椅子に座り高さ70cmのデスクを使用すると、快適に作業できるということになります。
こちらの計算式をひとつの目安にされてもいいと思います。 ↩︎